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甲状腺中毒症合併症:ゲノムワイド関連研究から甲状腺中毒性周期性四肢麻痺の感受性座位が17q24.3に同定された

Nature Genetics 44, 9 doi: 10.1038/ng.2367

甲状腺中毒性周期性四肢麻痺(TPP)は、甲状腺中毒症の致死的な合併症となる可能性がある。我々は、TPPの南部中国人計123例(症例)と健康な対照1,170例において、ゲノムワイド関連研究(GWAS)と追試を行い、染色体17q24.3のKCNJ2近傍に感受性座位を同定した(rs312691、オッズ比=3.3、Pmeta-analysis=1.8×10−14)。TPPのすべての被験者にはグレーブズ病も見られ、また、その後のTPPとグレーブズ病との比較から、17q24.3の関連はTPP特異的であることが確認された。グレーブズ病の被験者におけるTPPのリスク予測では、rs312691遺伝子型の曲線下面積(AUC)は0.73であった。発現量的形質座位(eQTL)の解析から、KCNJ2の発現に影響を与える可能性のあるrs312691隣接領域(±10 kb)のSNPが同定された(P=0.0001)。我々の研究は、TPPに関連する感受性座位を明らかにするものであり、TPPの原因についての手がかりとなる。

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