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老化とがん:誕生から老齢になるまで検出されるクローン性モザイク型の染色体異常と、がん化との関連

Nature Genetics 44, 6 doi: 10.1038/ng.2271

ゲノムワイド関連解析のために集められた50,000を超える試料から得られたSNPマイクロアレイのデータから、クローン性モザイク型の、広範囲にわたる染色体の異常(重複や欠失、片親性ダイソミー)を検出した。この染色体異常の検出には、正常な細胞の存在下における同じ異常な核型を示す細胞が、相対的に高く出現する必要がある(5〜10%以上、おそらくクローン性起源としての核型異常)。末梢血における検出可能なクローン性モザイクの出現頻度は、誕生から50歳までは低いが(<0.5%)、それ以降急速に増大し、高齢者では2〜3%となる。今回検出されたモザイク型染色体異常の多くは血液のがんに特徴的に観察される異常であった。そして、これらのモザイク型異常においては、血液がんとの関連が知られている遺伝子群が共通して欠失していることが判明した。DNA試料採取以前に、血液がんについて何らかの既往歴のあるものは、検出可能なクローン性モザイクの3%に過ぎなかったが、事前に確定診断されていないモザイクがのちに血液がんを発症するリスクは、モザイクでないものに比べて10倍高いと推定された(95%信頼区間=6-18)。

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