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がん:遺伝性混合ポリポーシス症候群はBMPアンタゴニストであるGREM1の発現上昇と異所性発現を引き起こす40 kb上流の重複によって引き起こされる

Nature Genetics 44, 6 doi: 10.1038/ng.2263

遺伝性混合ポリポーシス症候群(HMPS)は、多数の種類の結腸直腸ポリープが明らかに常染色体優性遺伝すること、また、罹患者の多くに結腸直腸がんが生じることを特徴とする。本論文では、遺伝学的マッピング、コピー数解析、ハイスループット配列決定による変異の除外、遺伝子発現解析および機能解析を用いて、HMPSがSCG5遺伝子の3'末端でGREM1座位の上流領域を貫通する重複によって引き起こされることを示す。この珍しい変異は対立遺伝子特異的なGREM1発現の上昇に関連している。GREM1は対照群の腸上皮下筋繊維芽細胞に発現しているが、HMPS罹患者ではGREM1は主に大腸の上皮に発現している。HMPS罹患者に見られるこの重複はエンハンサーと予測される配列を含んでいる。これらの配列の中にはGREM1プロモーターと相互作用し、in vitroで遺伝子発現を駆動できるものがある。GREM1発現の上昇は骨形成タンパク質(BMP)経路の活性低下を引き起こすと予測される。この機構は大腸の若年性ポリポーシスにおける腫瘍形成の基礎でもある。

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