Brief Communication

微小欠失症候群:クロマチン修飾遺伝子KANSL1の変異が17q21.31微細欠失症候群を引き起こす

Nature Genetics 44, 6 doi: 10.1038/ng.2262

KANSL1遺伝子のハプロ不全が、知的障害、筋緊張低下、特徴的顔貌を伴う多系統疾患である17q21.31微細欠失症候群を引き起こすことを示す。KANSL1タンパク質は、ヒストンH4リシン16(H4K16)のアセチル化により遺伝子の発現に影響を与える、クロマチン修飾酵素KAT8の調節因子であり、進化的に保存されている。罹患者から得られた細胞株のRNA塩基配列決定を行った研究結果と、キイロショウジョウバエの変異体において学習欠損が見られる結果から、KANSL1が神経突起において役割を担っていることが示唆される。

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