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ボディマス指数:東アジア人でのボディマス指数に関連する一塩基多型をメタ解析により同定

Nature Genetics 44, 3 doi: 10.1038/ng.1087

肥満およびボディマス指数(BMI)に関連する複数の遺伝子座が、主にヨーロッパ系集団で行われたゲノムワイド関連研究によって同定されている。我々は、27,715人の東アジア人においてBMIと約240万個の一塩基多型(SNP)を対象としたのメタ解析を行い、次に、37,691人の東アジア人におけるin silicoの追試研究、さらに17,642人の東アジア人におけるde novoの追試研究を行った。その結果、ゲノムワイド有意水準(P<5.0×10–8)に達する10個のBMI関連座位を同定した。それらは、これまでに同定されている7座位(FTOSEC16BMC4RGIPR-QPCTLADCY3-DNAJC27BDNFMAP2K5)、およびCDKAL1PCSK1GP2遺伝子領域に位置する新規の3座位である。ゲノムワイド有意水準の閾値をほぼ満たし(P<5.0×10–7)BMIに関連する3座位も同定し、それらは、既知のGNPDA2およびTFAP2Bの2遺伝子領域に加え、PAX6遺伝子領域であった。この研究から得られた知見は、肥満に関与する新たな経路を解明し、また、ヨーロッパ系集団以外の人種集団において遺伝学的研究を行う重要性を示すものである。

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