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肺小細胞がん:総合的なゲノム解析により肺小細胞がんの鍵となる体細胞レベルのドライバー変異を発見

Nature Genetics 44, 10 doi: 10.1038/ng.2396

肺小細胞がん(SCLC)は予後不良の侵襲性の高い肺腫瘍の一型である。我々は29例のSCLCエキソーム、2例の全ゲノム、15例のトランスクリプトームの塩基配列決定を行い、百万塩基対あたり7.4 ± 1個のタンパク質変異という高い変異率であること明らかにした。そこで、がん発生にかかわっていると考えられる変異遺伝子を見つけるべくさまざまなデータセットについて総合的な解析を行った。全症例で、TP53RB1の不活性化の証拠を見いだし、また、ヒストン修飾因子をコードするCREBBPEP300MLLでは繰り返し起こる変異が見いだされた。さらにPTENSLIT2EPHA7で変異を認めるとともに、FGFR1チロシンキナーゼ遺伝子の局所的増幅もみられた。また、Tp53Rb1のダブルノックアウトマウスのSCLC腫瘍でみられたのと同様の変異が、ヒト腫瘍でも数多く検出された。我々の研究はヒストン修飾がSCLCの主要な特徴の1つであることを示し、治療標的となるゲノム変化を見つけ、高頻度変異のある中で生物学的に意義のある遺伝子を見つけるために一般化できる研究手法を示した。

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