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卵巣がん:RAD51Dの生殖細胞系列の変異は卵巣がん
感受性をもたらす

Nature Genetics 43, 9 doi: 10.1038/ng.893

RAD51Dの変異が乳がん、卵巣がん好発家系で最近見つかった。この観察によりRAD51Dのがん感受性における役割を研究することになった。911個の乳がん-卵巣がん家系から血縁関係のない個人にRAD51Dの8つの不活性化変異が見つかったのに対し、1,060人の対照群では不活性化変異は1つだけであった(P=0.01)。この関連は主として卵巣がんについてであり、3人以上の卵巣がん罹患者をもつ家系59個の中で3つの変異が発見された(P=0.0005)。RAD51Dの変異を持つ人の卵巣がんに対する相対的リスクは6.30と推定された(95%信頼限界2.86−13.85、P=4.8×10−6)。これに対して乳がんに対する相対的
リスクは1.32(95%信頼限界0.59−2.96、P=0.50)であった。これらのデータはRAD51Dの変異検査は卵巣がん患者およびその家族に臨床的な有用性がある可能性を示している。さらに、RAD51D欠損細胞はRARP抑制因子処理に感受性であることが見つかり、RAD51Dの変異を持つ人々に発生したがんに対する治療アプローチの可能性が示された。

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