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B細胞リンパ腫:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫ゲノムのコード領域の解析

Nature Genetics 43, 9 doi: 10.1038/ng.892

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は最もよく見られるヒトリンパ腫である。多数の構造変化がこの悪性腫瘍の発症機序に関連することが示されているが、DLBCLゲノムに存在する全ゲノム領域規模での遺伝学的変化や、それによって生じる細胞の反応経路の調節異常については明らかになっていない。我々は、次世代塩基配列決定法とコピー数解析を組み合わせることで、DLBCLゲノムのコード領域には、1症例あたり腫瘍クローンが示す遺伝子変化は平均として30個以上であることを突き止めた。またこの解析から、クロマチンメチル化の調節遺伝子(MLL2、サンプルの24%)やT細胞による免疫認識の調節遺伝子など、これまでDLBCLの発症機序に関与することが報告されていなかった遺伝子の変異も明らかになった。これらの結果は、DLBCLゲノムのコード領域の複雑性や、DLBCLの発症機序の基礎となる新規の調節異常経路について解析する上でその出発点となる最初のデータである。

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