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片頭痛:ゲノムワイド関連研究で一般人集団から頭痛の
ありふれた感受性座位が3つ見つかった

Nature Genetics 43, 7 doi: 10.1038/ng.856

片頭痛は、高頻度に見られる遺伝性の神経疾患であるが、その病態生理については十分にはわかっておらず、遺伝的影響については一般集団のレベルでは不明である。5,122人の頭痛持ちと、18,108人の頭痛持ちでない人の集団によるゲノムワイド解析で、rs2651899(1p36.32、PRDM16)、rs10166942(2q37.1、TRPM8)、およびrs11172113(12q13.3、LRP1)が、片頭痛との最大の関連(P<5×10−6)を示す上位7座位に含まれていた。この3つのSNPは3つの確認コホート群でのメタ解析でも有意で、検出用、確認用のコホートを合わせたメタ解析でもゲノムワイドに有意水準を満たしていた(rs2651899、OR=1.11、P=3.8×10−9、rs10166942、OR=0.85、
P=5.5×10−12、 rs11172113、OR=0.90、
P=4.3×10−9)。rs2651899とrs10166942に
おける関連は非片頭痛性の頭痛に対し、片頭痛に特異的であった。この3つのSNPの関連はいずれも片頭痛に閃輝暗点を伴うか否かについては選択的ではなく、このほかの片頭痛に特徴的な症状とも関連はなかった。TRPM8はこれまで神経病性疼痛モデルで注目されてきたものであるが、LRP1は神経のグルタミン酸のシグナル伝達を修飾するもので、おそらく2つの遺伝子を片頭痛の病態生理につなぐものであろう。

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