Letter

前立腺がん:アフリカ系の男性の前立腺がんについての
ゲノムワイド関連研究により、17q21に
感受性座位が見つかる

Nature Genetics 43, 6 doi: 10.1038/ng.839

アフリカ系の男性に高率で発生する前立腺がんに共通して寄与するリスク座位を探すため、1,047,986個のSNPマーカーを用いて、3,425人のアフリカ系アメリカ人前立腺がん患者(症例)と3,290人のアフリカ系アメリカ人対照者についてゲノムワイド関連解析を行った。もっとも有意な17の新たな関連を示す座位について、アフリカ系の1,844人の症例ならびに3,269人の対照群で、ステージ1から追跡調査を行った。その結果、新規のリスク対立遺伝子を染色体17q21にみつけた(rs7210100、対立遺伝子あたりのオッズ比=1.51、P=3.4×10−13)。リスク対立遺伝子の頻度はアフリカ系男性でおよそ5%であったが、その他の集団では稀であった(<1%)。この対立遺伝子が前立腺がんに対してどのような生物学的寄与をするかについては、さらなる研究が必要である。本研究は、さまざまな集団についてゲノムワイド関連研究を行うことの重要性を強く示すものである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度