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皮膚がん:多発性自然治癒性扁平上皮腫はTGFBR1の疾患特異的な一連の変異によって起こる

Nature Genetics 43, 4 doi: 10.1038/ng.780

多発性自然治癒性扁平上皮腫(MSSE)はFerguson-Smith病(FSD)とも呼ばれ、常染色体優性の皮膚がんで、多発性の重層扁平上皮がんに似た局所浸潤性の皮膚腫瘍は数週間急速に増殖した後、瘢痕を残して自然退縮する。第9染色体上の疾患座位として推定されてきた24.2Mbを、エキソンアレイ捕捉法を用いて高精度ゲノム塩基配列決定したところ、血縁関係のない3家族でTGFBR1にそれぞれ独立した変異を見つけた。さらにTGFBR1をジデオキシ法で塩基配列決定すると有病18家族で11の独立した単一対立遺伝子の変異が見つかり、TGFBR1が原因遺伝子であることが確立した。塩基配列の変異には、細胞外リガンド結合ドメイン、一連のキナーゼドメインの短縮化などが含まれ、TGFBR1の機能喪失型変異とMSSEの間に明瞭な遺伝型—表現型関連があることを物語っている。これはMSSEと、TGFBR1のミスセンス変異により血管合併症を伴う発育異常を起こすけれどもがん感受性は報告されていないマルファン症候群関連疾患とを区別するものである。

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