Letter

多嚢胞性卵巣:ゲノムワイド関連解析で多嚢胞性卵巣症候群の感受性座位を2p16.3、2p21
および9q33.3に見つけた

Nature Genetics 43, 1 doi: 10.1038/ng.732

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は女性ではありふれた代謝性疾患である。原因遺伝子を見つけるため、中国でPCOSのゲノムワイド関連解析を行った。検出セットは744人のPCOSと895人の対照群であるが、これについで2つの独立したコホート群として、中国北部からの2,840人のPCOSと5,012人の対照群、および中国中部、南部からの498人のPCOSと780人の対照群の解析を行った。PCOSと3つの座位の間で強い関連を見つけた。すなわち2p16.3〔rs13405728、メタ解析による統合P値、つまりPmeta=7.55×10−21、オッズ比(OR)0.71〕、2p21(rs13429458、Pmeta=1.73×10−23、OR 0.67)、および9q33.3(rs2479106、Pmeta=8.12×10−19、OR 1.34)であった。この発見はPCOSの発病機構に新しい知見をもたらすものである。これらの領域の候補遺伝子についてフォローアップ研究が望まれる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度