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分子モーター:CCDC39はヒトおよびイヌにおける
内腕ダイニンやダイニン調節複合体の
組み立て、および正常な繊毛運動に
必要である

Nature Genetics 43, 1 doi: 10.1038/ng.726

原発性繊毛ジスキネジア(PCD)は、上下気道の反復性感染、男性の受精能低下、および患者のおよそ50%に内蔵逆位(カルタゲナー症候群)がみられることを特徴とする遺伝性疾患である。これは、気道クリアランスに関与する呼吸器繊毛、精子細胞を推進させる鞭毛、および左右非対称を決定するノードの一次繊毛において運動性の異常がみられることによって引き起こされる。PCDを引き起こす劣性変異が外腕ダイニン、放射状のスポークおよび細胞質での軸糸ダイニン前駆体形成因子の構成要素をコードする遺伝子に同定されているが、これらの変異はPCD症例のおよそ50%の説明となるのみである。本論文では、イヌ集団に特異的な性質を利用し、新しいPCD遺伝子であるCCDC39を位置クローニングにより同定した。この遺伝子のヒトオーソログにおける機能喪失性変異は、軸糸の構築異常や異常な繊毛打(繊毛運動)を伴うPCD症例のかなりの割合の原因となっていることを見いだした。機能解析から、CCDC39は繊毛軸糸に局在しており、内腕ダイニンおよびダイニン調節複合体の組み立てに不可欠であることが示された。

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