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心臓の発生:弱く保存された心臓のエンハンサーのChIP-Seqによる同定

Nature Genetics 42, 9 doi: 10.1038/ng.650

組織特異的な遺伝子発現の正確な制御は心臓の発生において重要な役割を担っているが、これまでのところ心臓の転写エンハンサーはほとんど同定されていない。非コード配列が非常によく保存されていることから、多くの組織で活性のあるエンハンサーの予測が成功しているが、十分な数の心臓特異的エンハンサーの同定には至っていない。本論文では、11.5日齢のマウス胚心臓組織から、エンハンサー会合タンパク質p300を用いたChIP-Seqによって、3,000個以上の心臓のエンハンサー候補をゲノム全体から同定した。この日齢で我々が検討した、他の組織において活性のあるエンハンサーと比較すると、心臓のほとんどのエンハンサー候補は、脊椎動物の進化においてそれほど高度に保存されていなかった。それにもかかわらず、130個の候補領域をトランスジェニックマウスにおいて評価すると、それらの進化的拘束の程度にかかわらず、ほとんどの候補領域が心臓において活性のあるエンハンサーとして機能することが再現できた。これらの結果から、あまり保存されていない心臓のエンハンサーが多数存在する証拠が示され、また、胚のエンハンサーの進化的な保存は、組織型に依存して異なりうることが示唆される。

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