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エキソーム塩基配列決定:エキソーム塩基配列決定により、歌舞伎症候群の原因がMLL2の変異であることがわかった

Nature Genetics 42, 9 doi: 10.1038/ng.646

エキソームの塩基配列決定を行って、常染色体優性疾患である歌舞伎症候群(OMIM%147920)の遺伝子同定に成功したので報告する。10人の血縁関係のない発端者のエキソームに対し、大規模並列処理塩基配列決定を行った。既存のSNPデータベースに対してフィルターをかけた後、全患者において、今までに知られていない変化をもつ、確定的な候補遺伝子は見つからなかった。中等度の遺伝的異質性や同定できない変異を許容するより弱い基準のクライテリアでフィルターをかけたところ、多数の候補遺伝子が同定された。しかし、遺伝子型と表現型の階層化を行うことにより、トリソラックス群のヒストンメチルトランスフェラーゼをコードするMLL2が浮かびあがった。7人の発端者でこの遺伝子に、これまで知られていないナンセンス変異あるいはフレームシフト変異が同定された。サンガー法による塩基配列決定で追試をしたところ、残りの3人の歌舞伎症候群(患者)のうちの2人と、追加の43人の患者のうちの26人で、MLL2の変異が見つかった。両親のDNAが得られた家系では、新規発生の変異(n=12)か、同じ表現型を有する親から継承された変異(n=2)かを確認することができた。我々の結果は、MLL2の変異が歌舞伎症候群の主たる原因であることを強く示唆している。

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