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前立腺がん:日本人のゲノムワイド関連解析によって新たに同定された5つの前立腺がん感受性遺伝子座

Nature Genetics 42, 9 doi: 10.1038/ng.635

前立腺がんは、世界的に最も発症頻度の高い男性悪性腫瘍の1つであり、アジア諸国での罹患率も増加している。日本人前立腺がん患者4,584名および健常対照者8,801名について、ゲノムワイド関連解析および再現解析を行った。その結果、ヨーロッパ人のゲノムワイド関連解析においてこれまでに前立腺がんとの関連が報告されていた31個のSNPのうち、9個がP<1.0×10−7レベルで、10個がP<0.05レベルで、日本人の集団での前立腺がんとの関連を示した。残りの12個のSNPについては関連が認められなかった(P>0.05)。また今回の関連解析から、5つの新たな前立腺がん感受性遺伝子座が明らかになった。5p15(Genomic Control法でのλによる補正後の確率PGC=3.9×10−18)、GPRC6A/RFX6PGC=1.6×10−12)、13q22PGC=2.8×10−9)、C2orf43PGC=7.5×10−8)、FOXP4PGC=7.6×10−8)である。上記の研究成果は、前立腺がん発症の遺伝的素因についての理解を深めるだけでなく、異なる民族間での前立腺がん感受性の遺伝的多様性を明らかにするものである。

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