Letter

ベーチェット病:ゲノムワイド関連解析によってMHCクラスI、IL10、およびIL23R-IL12RB2領域の多型がベーチェット病に関連することがわかった

Nature Genetics 42, 8 doi: 10.1038/ng.625

ベーチェット病は、口や生殖器の粘膜、眼および皮膚に影響を与える、反復性の炎症刺激を特徴とするが、その病因は明らかになっていない、遺伝的に複雑な疾患である。トルコのベーチェット病の1,215人(症例)と健康な対照1,278人において、311,459個のSNPについてゲノムワイド関連解析を行った。我々は、HLA-B51とベーチェット病との既知の関連を確認し、また、MHCクラスI領域内に2つ目の独立した関連を同定した。また、IL10(rs1518111、P=1.88×10−8)にも関連を同定した。合計として2,430症例および2,660対照例からなる、トルコ、中東、ヨーロッパおよびアジアのさらに5つのコホートを用いたメタ解析によって、IL10(rs1518111、P=3.54×10−18、オッズ比=1.45、95% CI 1.34−1.58)およびIL23R-IL12RB2遺伝子座(rs924080、P=6.69×10−9、OR=1.28、95% CI 1.18−1.39)に関連を同定した。疾患に関連するIL10の多型(rs1518111A対立遺伝子)は、mRNA発現の低下とタンパク質産生量の低下に関連していた。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度