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卵巣がん:ゲノムワイド関連解析から卵巣がんの感受性遺伝子座が2q31および8q24に同定される

Nature Genetics 42, 10 doi: 10.1038/ng.668

卵巣がんによる死亡は、他のすべての婦人科がんを合わせたものよりも多い。卵巣がんの低浸透率かつ高頻度の感受性遺伝子を同定するために、患者1,768人と対照2,354人において507,094個のSNPについてのゲノムワイド関連解析を行い、さらに、患者4,162人と対照4,810人において21,955個のSNPについての追試研究を行って、9p22(BNC2)が感受性遺伝子座であることを同定し確認した。ここでは、組織学的に症例を分類した後、さらに9つの候補遺伝子座(P≤10−4と定義)を同定し、これらについては、さらに患者4,353人と対照6,021人において遺伝子型を決定したことについて報告する。P≤5×10−8の2つの新しい感受性遺伝子座を確認し(8q24、P=8.0×10−15、および2q31、P=3.8×10−14)、ほぼゲノムワイドな有意性をもつさらに2つの遺伝子座を同定した(3q25、P=7.1×10−8、および17q21、P=1.4×10−7)。これらの遺伝子座と漿液性卵巣がんの関連は、一般に、他の組織型の卵巣がんよりも強かった。これらの遺伝子座のHOXD1MYCTIPARPSKAP1と9p22のBNC2の解析から、卵巣がんの発症におけるこれらの遺伝子の機能的な役割が裏づけられる。

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