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肺機能:ゲノムワイド関連解析のメタ解析によって肺機能と関連する複数の遺伝子座が明らかになった

Nature Genetics 42, 1 doi: 10.1038/ng.500

スパイロメトリーによる肺機能の検査値は遺伝的形質であり、呼吸器系の健康状態を示し、この値から病状や死亡率が予測できる。臨床的に重要な2種類の肺機能検査値について、ゲノムワイド関連解析のメタ解析を行った。すなわち、一秒量(FEV1)と、FEV1の努力肺活量(FVC)に対する割合(FEV1/FVC)である。今回のメタ解析は、次の4つのコホートからなるCHARGEコンソーシアムから、ヨーロッパ系の20,890人を対象としている。すなわち、Atherosclerosis Risk in Communities、Cardiovascular Health Study、Framingham Heart Study、Rotterdam Studyの4コホートである。その結果、FEV1/FVCに関連する遺伝子座を8つ(HHIPGPR126ADAM19AGER-PPT2FAM13APTCH1PID1HTR4)、また、FEV1に関連する遺伝子座を1つ(INTS12-GSTCD-NPNT)見いだした。これらは、CHARGEコンソーシアムデータにおいて、ゲノムワイドで有意か、ほぼ有意な関連を示した(P<5×10-8)。今回の成果から、肺機能と慢性肺疾患の発症機序についての手がかりが得られるであろう。

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