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クロマチン:ヌクレオソームに含まれるヒストンH3.3/H2A.Zの二重変異は、活性化されたプロモーターや他の調節領域の「ヌクレオソームのない領域」の目印になっている

Nature Genetics 41, 8 doi: 10.1038/ng.409

さまざまなヒストン変異でクロマチンの構造がどのように構築されているかを理解するために、ヒト細胞でゲノム全域にわたって、ヒストン変異H3.3とH2A.Zを含むヌクレオソームコア粒子(NCP)の分布を調べた。両変異を含む特別なクラスのNCPが、活性化されたプロモーター、エンハンサー、インシュレーター領域の「ヌクレオソームのない領域」にたくさん見つかった。ヌクレオソーム構造を調べるため以前に使っていた調製方法は、これらの不安定なNCPの二重変異を落ちこぼした結果となっていることがわかった。この不安定さのためにin vivoでは、転写因子がプロモーターや他の調節領域に接近しやすくなっているように思われる。他のヒストン変異の組み合わせは違った分布をしており、遺伝子調節の変動にはヒストンの変異が明らかな役割をもっていることとよく合っている。

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