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多発性硬化症:ゲノムワイド関連解析から新たに同定された、12番および20番染色体の多発性硬化症感受性遺伝子座

Nature Genetics 41, 7 doi: 10.1038/ng.396

多発性硬化症(MS)感受性遺伝子座の同定を目的としたゲノムワイド関連解析を、症例1,618例と、共有データ由来の対照3,413例に対して行った。さらに、これとは別の症例2,256例と対照2,310例において再現解析を行った(関連解析のサンプル総数:症例3,874例、対照5,723例)。その結果、MS発症リスクに関連を示すSNPを、染色体12q13-14(rs703842:P=5.4×10-11、rs10876994:P=2.7×10-10、rs12368653:P=1.0×10-7)、および染色体20q13のCD40上流(rs6074022:P=1.3×10-7、rs1569723:P= 2.9×10-7)に同定した。両遺伝子座はともに、MS以外の自己免疫疾患にも関連している。また、すでに知られている、MS発症リスクと関連するいくつかのSNPの再現性を確認した(HLA-DR15:P=7.0×10-184CD58P=9.6×10-8EVI5-RPL5P=2.5×10-6IL2RAP=7.4×10-6CLEC16AP=1.1×10-4IL7RP=1.3×10-3TYK2P=3.5×10-3)。さらに、EVI5-RPL5とHLA-DR15のSNPの間に統計学的交互作用(P=0.001)が観察された。

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