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高血圧:NPPANPPB遺伝子座にみられる頻度の高い変異と、循環血流中のナトリウム利尿性ペプチドと血圧の関連

Nature Genetics 41, 3 doi: 10.1038/ng.328

NPPA-NPPB遺伝子座にみられる頻度の高い変異と、血圧を下げる特性をもった循環血流中のナトリウム利尿性ペプチドとの関連を調べた。ヨーロッパ系に祖先をもつ14,743人についてNPPA-NPPB座位におけるSNPの遺伝子型を調べ、血漿中の心房性ナトリウム利尿性ペプチドとの関連をrs5068(P=8×10−70)、rs198358(P=8×10−30)、rs632793(P=2×10−10)に、血漿中のB型ナトリウム利尿性ペプチドとの関連をrs5068(P=3×10−12)、rs198358(P=1×10−25)、rs632793(P=2×10−68)に同定した。29,717人について、循環血流中のナトリウム利尿性ペプチド濃度の上昇との関連がみられた対立遺伝子rs5068とrs198358では、より低い収縮期の血圧(それぞれP=2×10−6と6X10−5)と拡張期の血圧(P=1×10−6と5×10−5)、さらに高血圧のオッズ比の減少(それぞれOR=0.85、95% CI=0.79-0.92、P=4×10−5;OR=0.90、95% CI=0.85-0.95、P=2×10−4)との関連がみられた。血流中のナトリウム利尿性ペプチド濃度と関連を示すNPPA-NPPB遺伝子座の頻度の高い変異は、個人間の血圧の違いと高血圧に関係している。

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