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ヒトの進化:人類のアフリカからの分散の際に起こったX染色体上の遺伝的浮動の加速

Nature Genetics 41, 1 doi: 10.1038/ng.303

X染色体と常染色体を比較することにより、男性と女性の歴史の違いが明らかになり、また自然選択の力にも光を当てることになる。この研究のために構築されたゲノム規模の2つのデータセットを用いて、ゲノムの部分的変化のパターンを比較した。3つの独立した分析により、近代人がアフリカから分散した時期あたりに、X染色体は、常染色体でのパターンから予想されるよりもはるかに強く遺伝的浮動を経験したことがわかった。これは人口統計学上知られている過去の出来事から予測されるものではなく、また、東アジアとヨーロッパへの分散に関連した出来事では、このようなパターンは見つかっていない。このことから、非アフリカ人集団の始まりには、男女間で偏りのある過程が働いて女性有効集団サイズが減少したことか、あるいは、X染色体に異常な影響をあたえるような自然選択上の出来事があったことが関連していると結論する。

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