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進化:多くの神経系および栄養関連遺伝子のプロモーター領域には、ヒトの進化において正の選択がみられる

Nature Genetics 39, 9 doi: 10.1038/ng2104

ヒトやチンパンジーの正の自然選択の証拠を得る目的でタンパク質コード配列を検索したところ、ヒトとチンパンジーにおける行動、認知、食事の顕著な違いにもかかわらず、神経もしくは栄養の過程ではたらく遺伝子はわずかしかみつからなかった。行動や認知、食事などの差異のほとんどは、タンパク質の構造よりむしろ遺伝子制御の変化によるのかもしれない。我々は、シス調節配列に富むプロモーター領域(5’-flanking)を初めて探索することにより、正の自然選択の証拠をヒトにおいて見いだした。我々の結果は、正の自然選択は脳あるいは脳以外の神経系に存在する神経の発達や機能、さらには、栄養、特に糖代謝にかかわる多くの遺伝子の制御に関与していることを示している。

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