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むずむず脚症候群:むずむず脚症候群の全ゲノム関連解析によって、ありふれた変異がゲノムの3領域からみつかった

Nature Genetics 39, 8 doi: 10.1038/ng2099

むずむず脚症候群(下肢静止不能症候群;RLS)は高頻度にみられる神経疾患で、夜間に脚を動かさずにはいられないような衝動や、下肢の不快感、睡眠障害、高頻度の心血管系障害罹患率などを特徴とする。全ゲノム関連解析を行ったところ、RLSと次の変異との間に関連がみられた。染色体2p上のホメオボックス遺伝子MEIS1のイントロン配列の変異、染色体6p上のBTB(POZ)ドメインをコードしているBTBD9のイントロン配列の変異、それから、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼMAP2K5と転写因子LBXCOR1をコードする遺伝子が存在する染色体15q上の第3の遺伝子座位にある変異である。これらの関連の再現性は、2つの異なる解析によって確認されている。それぞれの変異は、RLSの発症リスクの50%以上の増大に関連しており、これらの変異対立遺伝子全体でリスクの半分以上をもたらしていた。MEIS1は下肢の発達に関係するとされており、このことから、RLSが発達障害の要素をもつという可能性が提案される。

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