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癌:SMAD4を欠損する腸腫瘍はCCR1+骨髄細胞をリクルートして浸潤を促進する

Nature Genetics 39, 4 doi: 10.1038/ng1997

TGF-βファミリーのシグナル伝達の不活性化は大腸癌の進行に関与している。本論文では、TGF-βファミリーのシグナル伝達が阻害された浸潤性大腸癌のモデルであるcis-Apc+/Δ716 Smad4+/-変異マウス(以下cis-Apc/Smad4)を用いて、新しいタイプの未分化骨髄細胞(iMC)が骨髄から腫瘍の浸潤先端部にリクルートされることを示している。これらのCD34+iMCは、マトリックス・メタロプロテアーゼ(MMP9とMMP2)およびCC-ケモカイン受容体(CCR1)を発現しており、CCR1のリガンドであるCCL9に向かって遊走した。cis-Apc/Smad4変異マウスの腺癌では、CCL9の発現は腫瘍上皮で増加していた。また、cis-Apc/Smad4変異マウスに、さらにCcr1を欠失変異を導入すると、CCR1の欠損が浸潤先端部へのCD34+iMCの集簇を防ぎ、腫瘍の浸潤を抑制することがわかった。これらの結果は、腫瘍上皮でのTGF -βファミリーのシグナル伝達の不活性化が、iMCの集簇を引き起こし、腫瘍の浸潤を促進することを示している。

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