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翻訳:シュバッハマン・ボディアン・ダイヤモンド症候群タンパク質は酵母においてリボソームの翻訳活性化を仲介する

Nature Genetics 39, 4 doi: 10.1038/ng1994

常染色体劣性の疾患であるシュバッハマン・ダイヤモンド症候群は、骨髄機能不全と白血病傾向を特徴としており、高度に保存されたシュバッハマン・ボディアン・ダイヤモンド症候群(SBDS)タンパク質の欠損によって引き起こされる。本論文では、SBDSの酵母におけるオーソログであるSdo1が、核小体のシャトリング因子であるTif6のpre-60Sリボソームからの放出やその再循環(60Sの成熟やリボソームの翻訳活性化に重要なステップ)に重要であることを示して、その機能を明らかにする。ゲノム規模の合成遺伝子アレイ解析を利用したマッピングにより、sdo1Δ細胞で観察されるpre-60Sの核外輸送の異常や、Tif6の細胞質での局在異常を抑制する多数の機能獲得性TIF6対立遺伝子を同定することができた。Sdo1は、elongation factor-like 1を含む経路内で機能するようであり、共同でリボソームの翻訳活性化を制御している。したがって、我々のデータは、後期60Sリボソームのサブユニットの成熟異常と、白血病傾向に関連する遺伝性骨髄機能不全症候群とを結びつけるものである。

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