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ES細胞とmiRNA:DGCR8はマイクロRNAの生合成と胚性幹細胞の自己再生の消去とに必須である

Nature Genetics 39, 3 doi: 10.1038/ng1969

胚性幹細胞(ES細胞)の分化を支配する分子レベルの制御については、ほとんどわかっていない。DGCR8はRNA結合タンパク質であり、RNAIII酵素であるDroshaが低分子RNAの一種であるマイクロRNA(miRNA)をプロセッシングするのを助ける。本研究では、Dgcr8遺伝子ノックアウトモデルを作製し、miRNAのES細胞分化における役割について調べた。ノックアウトマウスのES細胞の解析から、DGCR8はmiRNAの生合成に必須であることがわかった。分化誘導に際し、DGCR8欠失ES細胞は、多分化能マーカーを完全に抑制することはなく、ES細胞コロニーを作ることができた。しかし、発現する分化マーカーも存在し、その表現型はDicer1ノックアウト細胞で報告されている形質とは異なっており、DicerがES細胞においてmiRNAと独立に機能することを示唆している。我々の結果は、通常は分化の誘導に際して起こるES細胞の自己再生の消失に、miRNAが機能していることを示すものである。

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