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DNAメチル化:多段階のエピジェネティックなスイッチによってDNAのメチル化状態の安定した遺伝が可能になる

Nature Genetics 39, 2 doi: 10.1038/ng1956

原核生物や真核生物の多くでは、シス調節配列のDNAメチル化によって遺伝子発現のオンあるいはオフが決定される。このような発現状態の安定した遺伝が、細菌の病原性、癌および発生経路においては必要である。本論文では、モデル系として大腸菌(Escherichia coli)においてagn43遺伝子を使用することによって、このような状態の安定性を制御する因子を示す。この系を系統的に破壊することによって、機能的なスイッチが、「オン」と「オフ」の状態を隔てるいくつかの、占有率が非常に低い、中間状態の存在を必要とすることが示される。オンやオフの状態を脱した細胞は、異なった中間状態に入るが、そこでは、細胞をその元の状態に戻そうとする傾向が強い。したがって、中間状態は、オンとオフが交互に切り替わることを防ぐ緩衝状態として機能する。複数の状態を発生させるこのメカニズムは、フィードバック調節の代わりとなる方法であり、その一般原理は他のエピジェネティックなスイッチの解析や合成回路の設計に適用可能であろう。

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