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癌とDNAメチル化:ヒストンH3のLys27のポリコームを介したメチル化は、癌における遺伝子のde novoメチル化のために、あらかじめつけられた目印である

Nature Genetics 39, 2 doi: 10.1038/ng1950

CpGアイランドに関連のある多くの遺伝子が癌ではde novoメチル化を受ける。この修飾パターンの決定には、目印のあるゲノム領域を特異的に認識する指令機構が介在することが示唆されている。本論文では、クロマチン免疫沈降解析によって、癌細胞でメチル化を受けている遺伝子は、Lys27がトリメチル化されたヒストンH3を含むヌクレオソームに特異的にパッケージされていることを示す。このクロマチンの目印は、発生初期に非メチル化CpGアイランド遺伝子において確立され、その後、分化した細胞ではEZH2を含んだポリコーム複合体の存在により維持される。癌細胞では、正常細胞とは異なり、この複合体の存在がDNAメチルトランスフェラーゼの動員を引き起こし、de novoメチル化が起こる。これらの結果は、腫瘍特異的なde novoメチル化の標的があらかじめプログラムされており、通常は胚で抑制を受ける遺伝子に印をつける機能をもつ確立されたエピジェネティックな系がその役割をになうことを示唆している。

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