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ヌーナン症候群:SOS1の機能獲得性変異はヌーナン症候群に特徴的な病型を引き起こす

Nature Genetics 39, 1 doi: 10.1038/ng1939

ヌーナン症候群は低身長、顔面の異常、先天的な心臓の異常、骨格異常を特徴とする発達障害である。PTPN11KRASの変異に起因するRAS-マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達の亢進は、ヌーナン症候群の症例の50%の原因である。本論文では、PTPN11あるいはKRASに変異のないヌーナン症候群患者129人のうち22人が、RAS特異的グアニンヌクレオチド交換因子をコードするSOS1にミスセンス変異をもつことを報告する。SOS1の変異は、自己抑制型SOS1の維持に関与する残基をコードするコドンにかたまって存在する。さらに、ヌーナン症候群に関連する2つの変異型を異所的に発現させると、RASおよびERKの活性化が増強された。SOS1の異常にともなう表現型は、ヌーナン症候群の範囲内に入り、一般に正常な発達と直線的な成長を示すが、ヌーナン症候群の患者の中では外胚葉性の異常の有病率が高いという特徴がある。我々の知見は、初めて、RASグアニンヌクレオチド交換因子の機能獲得性変異が疾患に関与することを示し、RAS経路の亢進がヒトの発生を大きく変化させうるという新しいメカニズムを明らかにするものである。

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