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小さなRNA分子のプロセシング、遺伝子サイレンシングおよびDNAメチル化パターン形成でシロイヌナズナのダイサーが発揮する機能の検討

Nature Genetics 38, 6 doi: 10.1038/ng1804

小さなRNA分子は重要な生物学的機能を複数もっている。マイクロRNA(miRNA)およびトランス作用型の小さな干渉RNA分子(tasiRNA)はmRNAの安定性および翻訳を調節している。siRNAはトランスポゾン、ウイルスおよび導入遺伝子の転写後サイレンシングを引き起こしており、シトシンのメチル化を完成および維持させるために重要である。本研究では、こうしたプロセスでシロイヌナズナArabidopsis thalianaの4種類のDICER-LIKE(ダイサー様)遺伝子(DCL1DCL4)が果たす役割を検討した。dcl2 dcl3 dcl4三重変異体の小さなRNA分子の配列を解読したところ、tasiRNAおよびsiRNAの産生が著明に抑制されていることがわかり、DCL1には主要なmiRNAプロセシング酵素としての役割以外に、内因性の逆方向反復配列に由来する小さなRNA分子の産生にも未知の役割があることが示された。DCL2DCL3およびDCL4には、siRNAおよびtasiRNAの産生、ならびにDNAメチル化の完成および維持に関して機能の重複が認められた。本研究では、siRNAを必要としない経路によって非対称的なDNAメチル化が維持されることも示唆された。

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