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シロイヌナズナの春化状態のエピジェネティックな維持に必要なLIKE HETEROCHROMATIN PROTEIN 1

Nature Genetics 38, 6 doi: 10.1038/ng1795

春化とは、冬季の低温に長時間曝露されたものと感じさせることによって春季の開花能を与えるプロセスである。冬季一年生シロイヌナズナArabidopsis thalianaのアクセションでは、強力な開花抑制因子FLOWERING LOCUS C(FLC)の発現によって秋季の開花が抑圧されている。春化では、FLCのエピジェネティックな抑制によって開花が促進される。抑制は、ヒストンH3のLys9(H3K9)およびLys27(H3K27)のジメチル化をはじめ、FLCクロマチンに対する一連のヒストン修飾によるものである。本論文では、A. thalianaが春の特徴である温度上昇にともなうFLCのエピジェネティックな抑制状態の維持にLIKE HETEROCHROMATIN PROTEIN 1(ヘテロクロマチン様タンパク質1;LHP1)を必要としていることを示す。低温に長時間曝露されるとFLCクロマチンでのLHP1濃度は上昇する。春化状態の特徴であるFLCクロマチンH3K9の高ジメチル化レベルの維持にはLHP1活性が必要である。

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