Brief Communication

BMPのⅠ型受容体ACVR1の反復突然変異は遺伝性および孤発性の進行性骨化性繊維形成異常症を引き起こす

Nature Genetics 38, 5 doi: 10.1038/ng1783

進行性骨化性繊維形成異常症(Fibrodysplasia ossificans progressiva、FOP)は、骨奇形と進行性骨外性骨化を呈する常染色体優性疾患である。我々は、連鎖解析によってFOPの染色体位置を2q23-24に特定し、その解析対象となった全患者の、BMP(骨形成タンパク質)のⅠ型受容体であるACVR1(アクチビンA Ⅰ型受容体)のグリシン-セリン(GS)活性化ドメインに、同一のヘテロ接合性突然変異(617G→A;R206H)を同定した。変異タンパク質のホモロジーモデリングをおこなったところ、GSドメインが不安定化されていることが明らかになった。この結果は、FOPで観察される異所性の軟骨形成、骨形成、関節の固化の根本的な原因となるACVR1の構成的活性化と一致していた。

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