Brief Communication

老化やパーキンソン病におけるミトコンドリアDNAの役割

Nature Genetics 38, 5 doi: 10.1038/ng1778

Nature Geneticsの5月号に掲載される2つの研究論文では、老化とパーキンソン病が、ミトコンドリアに含まれるDNA分子(ミトコンドリアDNA、mtDNA)の損傷と関連していることを示す証拠が提示されている。  これらの研究では、mtDNAの欠失が加齢に伴って蓄積され、パーキンソン病の場合には主たる神経変性部位内のドーパミン産生ニューロンにmtDNAの欠失が高レベルで蓄積することが判明した。  Konstantin Khrapkoたちの研究では、高齢者の脳内にあるドーパミン産生ニューロンにmtDNAの欠失が高レベルで認められ、mtDNAの欠失とミトコンドリアの機能喪失が関連していることが明らかにされた。またDouglas Turnbullたちの研究では、高齢者とパーキンソン病患者の脳内のドーパミン産生ニューロンに高レベルのmtDNA欠失が認められることが示されている。

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