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分離集団における連鎖不平衡の程度と分布、およびゲノムワイドな関連解析に対するその影響

Nature Genetics 38, 5 doi: 10.1038/ng1770

連鎖不平衡(LD)のゲノム全域にわたる分布にもとづいて、関連解析をおこなう際のマーカーの選択がなされるが、その分布は集団によって差がある。22番染色体全域にわたって散在するSNPマーカーを使って、人口統計学的な裏づけが十分にある11の分離集団由来の大標本(各集団200人)と、非近交系のヨーロッパ系標本1つを用いて、LDの検定をおこなった。大部分の分離集団のLDは、非近交系標本のLDに比べてかなり高いレベルで観察され、LDがきわめて低い領域(‘LD hole’と呼ぶ)は非常に少なかった。創始者個体数が比較的少なく、かつ、分離して間もない集団では、特にLDが高いレベルで見られ、LD holeはごく少数しかなかった。したがってこれらの集団は、ゲノムワイドな関連解析で遺伝子マッピングをおこなう際に、非常に適していると考えられる。

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