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B因子(BF)および補体の第2成分(C2)遺伝子にみられる違いが加齢性黄斑変性症に関連する

Nature Genetics 38, 4 doi: 10.1038/ng1750

加齢性黄斑変性症(AMD)は先進国における回復不可能な失明の最も一般的な臨床型である。補体の第2経路の主要な抑制因子をコードするH因子遺伝子(CFH、別名HF1)の変異は、AMDの発症リスクに関連している。本論文では、同じ補体系の他の調節タンパク質をコードする遺伝子にみられる変異がAMDに関連しているという仮説を検証する。我々は、AMDを罹患する約900人とそれに対応する対照約400人からなる2つの独立したコホートにおいて、主要組織適合複合体クラスIII領域に位置するB因子(BF)および補体の第2成分(C2)遺伝子の遺伝的変異をスクリーニングした。ハプロタイプ解析により、統計的に有意な共通リスクハプロタイプ(H1)と2つの疾患抵抗性のあるハプロタイプを同定する。C2のイントロン10における変異およびBFのR32Qの変異(H7)と同様に、BFのL9Hの変異およびC2のE318Dの変異(H10)は、AMDのリスクを有意に減少させる(オッズ比、H7が0.45、H10が0.36)。C2BFのハプロタイプとCFHの変異の組み合わせの複合解析から、この2つの遺伝子座における差異が、患者の74%および対照群の56%における臨床結果を予測できることを示した。これらのデータは、AMDの遺伝的リスクに対する理解を深め、詳細に述べるものである。

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