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ヒトのてんかんおよび発作性運動障害におけるカルシウム感受性カリウムチャンネルの異常

Nature Genetics 37, 7 doi: 10.1038/ng1585

大コンダクタンスカルシウム感受性カリウム(BK)チャンネルは、多くの臓器や組織に広く発現しているが、そのin vivoにおける生理学的機能は十分に明らかにされたわけではない。今回我々は、全般てんかんと発作性ジスキネジアを共に発症するヒトの症候群に関連する遺伝子座が染色体10q22にあることを報告し、BKチャンネルのαサブユニットの変異がこの症候群を引き起こすことを示す。変異型BKチャンネルでは著しく大きな巨視的電流が生じた。単一チャンネル記録法により、Ca2+感受性の3?5倍の増加によるチャンネルの開口確率の増加が示された。in vivoにおけるBKチャンネルの亢進が、活動電位の急速な再分極を誘導することによって興奮性の増加を引き起こし、結果としてニューロンの急激な発火を可能にし、全般てんかんおよび発作性ジスキネジアとなることを提案する。これらの結果は、全般てんかんおよび発作性ジスキネジアにおいて変異している遺伝子を同定し、ヒトのてんかんの病的機序、発作性運動障害の神経生理学および神経系疾患におけるBKチャンネルの役割を示唆するものである。

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