Research Highlights

デング熱に対する感受性

Nature Genetics 37, 5 doi: 10.1038/fake25

新たなデング熱の感受性遺伝子が同定されたことがNature Geneticsの5月号に報告される。デング熱とは、蚊が媒介するウイルス性疾患で、全世界で年間5000万件(推定値)発生している。

パスツール研究所(フランス・パリ)のCecile Julierたちは、タイの3つの被験者グループを対象とした研究において、この遺伝子の1つの多型が、重症のデング熱に対する強力な予防効果と関連性があることを見出した。興味深いのは、この遺伝子多型が、デング熱の近縁種であるデング出血熱の予防効果とは関連性がない点だ。このことは、この2種類の疾患の発生において、この遺伝子が異なる役割を果たしていることを示唆している。この遺伝子は、デングウイルス受容体が人間の細胞に結合する作用に関与し、人間がデング熱に感染する際に必要とされる。

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