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プロトカドヘリンα遺伝子クラスターの可変領域エキソンは、単一ニューロンにおいて片側対立染色体由来であり、複数の組合せ発現をしている

Nature Genetics 37, 2 doi: 10.1038/ng1500

多様化したプロトカドヘリンα遺伝子群(Pcdha、カドヘリン関連神経受容体(CNR)とも呼ばれる)は脊椎動物の脳において発現している。そのゲノム構造は、免疫グロブリン(Ig)やT細胞受容体(TCR)遺伝子と同様に、多数の可変領域エキソンと1組の定常領域エキソンを含んでおり、ニューロンの識別にこの多様性が利用されている可能性がある。マウスのC57BL/6系統とMSM系統を識別する遺伝的多型を利用し、我々は個々のニューロンにおけるPcdha遺伝子クラスターの対立染色体における発現様式を解析した。単一のプルキンエ細胞を分注してRT-PCR反応を行う解析により、Pcdha遺伝子はそれぞれの可変領域エキソンが片側対立染色体に由来しており、また複数の組合せ発現をしていることが示された。この報告は、多様な受容体ファミリーでの対立染色体発現制御が中枢神経系で観察された最初の知見である。Pcdha遺伝子のもつ多様な可変領域エキソンで対立遺伝子が組み合わさって発現することは、脳におけるニューロンの独自性を特徴づけるための機構である可能性がある。

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