目次

Volume 6 Number 122009年12月号

Editorial

 コペンハーゲン会議に向けて

いよいよ12月7日から国連気候変動枠組条約締結国会議がコペンハーゲンで開催される。強力な施策が合意される可能性は低いが、希望は感じられる。

News

 ゾウかニュートリノか

インドでは、現在、地下ニュートリノ観測施設「インドニュートリノ観測所(INO)」の建設予定地をめぐって、問題が起こっている。建設を推進する物理学者と自然保護を訴え反対する人たちが対立しているのだ。

News Features

 東欧科学者の現在

ベルリンの壁崩壊から20年が経過した。共産党政権は次々に崩壊し、東欧の科学者たちにも世界への扉が開かれた。この20年、東欧の科学界はどのように変わってきたのか。

 プラズモンがひらく光技術の新時代

金属表面の電子が集団で細かく振動するプラズモンは、光をナノスケールで操作することを可能にし、高速なコンピューターチップからがんの治療まで、広範な分野への応用が期待されている。

 顎のない口から顎のある口へ

ヌタウナギ類とヤツメウナギ類は、顎のない魚-無顎類として、現在まで生き残っているただ2つの分類群である。これらは、進化の謎の1つを解くカギとなるかもしれない。

Japanese Author

 糖尿病にかかわる遺伝子研究の次世代戦略(安田 和基)

かつて「遺伝学者の悪夢」とよばれた2型糖尿病。ゲノムワイド関連解析の登場により、がんと並んで生活習慣病の中では最もゲノム解析が進んだ疾患となった。現在、一塩基多型からさらに「まれなゲノム変化」へと研究の焦点が変わろうとしている。国立国際医療センター研究所・代謝疾患研究部長の安田和基氏に、糖尿病におけるゲノム研究の現状と次世代戦略の必要性について話を聞いた。

News & Views

 p53への期待と不安

このほど5つの研究グループが、重要な腫瘍抑制タンパク質p53が機能しないようにすると幹細胞の作製効率が高まることを明らかにした。こうした結果は、がん細胞と幹細胞が不気味なほど似ていることを警告しているのだろうか。

 不安定な反応中間体の結晶構造解析に成功

魔術師は水晶玉をにらんで未来を占い、見えないものを見ようとした。現代の化学者たちは今、この水晶玉と似た道具を手にしようとしている。細孔性結晶という物質を上手に使って、不安定な反応中間体を捕捉し、その結晶構造を明らかにしたのだ。

Nature Highlights

 ハイライト

News

 雄バエの交尾を抑止する化学物質

ショウジョウバエの雄は、1種類のフェロモンがあれば雌と交尾する。

 月面衝突探査で見えたもの

月面衝突探査機LCROSSの月面衝突時に閃光は見えた。しかし、地上からは、氷の有無の調査に必要な破片が舞い上がるのを確認することはできなかった。

Opinion

 東ドイツ諜報機関が手に入れたもの

ベルリンの壁が崩壊するまで、旧東ドイツの海外諜報活動の中心は、科学や技術に関係する機密情報や機密機器を手に入れることだった。

英語でnature

 睡眠不足のモヤモヤ感を晴らす薬

街路樹も葉を落とし、季節はすっかり冬となりました。こたつや電気カーペットの上でうとうとしてしまうことも多いのではないでしょうか。先ごろ、睡眠不足による記憶障害が、ある酵素の阻害剤で回復することが判明しました。もしかすると、睡眠不足のモヤモヤとした頭をすっきりさせる薬ができるかもしれません。これは、睡眠障害の人には朗報となるでしょう。でも、健康な人は、薬で睡眠不足の悪影響を除くのではなく、きちんと夜に十分な睡眠をとることが大事ですね。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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