2008年8月号Volume 5 Number 8

Editorial

近年、生物医学研究の世界に、トランスレーショナル・リサーチという重要な概念が加わった。政策立案者やリーダー研究者は、基礎研究の発見を臨床での応用に結びつけるためのインフラを整備していかなければならない。

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News Feature

雨を降り止ませ、雷をよび寄せ、天気を意のままに操ることなど、本当にできるのだろうか? かつて夢物語と嘲笑された気象制御の現状について、Jane QiuとDaniel Cresseyが報告する。

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Japanese Author

高温超伝導研究フィーバー再燃の兆しが広がっている。それをリードするのが、東京工業大学フロンティア研究センターの細野秀雄教授、日本大学文理学部の高橋博樹教授らのグループだ。約20年前に高温超伝導フィーバーを巻き起こした銅酸化物系超伝導物質に代わる、新規の超伝導物質(オキシニクタイド化合物など)を発見。その臨界温度が、4万気圧の超高圧下において43Kまで上昇することを確認した。銅酸化物以外では最も高い温度で、成果はNature 2008年5月15日号に発表された1。高橋教授に研究の経緯、将来展望などについて聞いた。

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News & Views

麻痺患者にとって、自分の意思が日常の動作に変換されるようになれば、大いに役立つだろう。今回サルで、脳の活動によって腕型ロボットを正確に制御できると実証されたことは、こうした目標に向けた一歩である。

長らく探し求められていた短命な分子が、このほど初めて合成され、その特性が明らかにされた。この化合物は、低温下でも「量子トンネリング」とよばれる変わった方法を使って、別の物質になってしまう。

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Essay

音楽を生み出したり聴いたりしたいというヒトの衝動の起源は、どこにあるのか? Josh McDermottが探る。

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High School Scientist

自然現象、社会の動き、自分や他人の思考など、私たちの日常は、不確実なもの、でたらめなもの、結果の予測が困難なものであふれている。これらのなかには「カオス現象」と総称されるものが多く、物理学や数理科学の研究テーマの1つにもなっている。長崎西高校の石崎貴大さんらは、振り子を上下に2つつないだ「二重振り子」の運動を考察することなどから、単純な仕組みでもカオス現象が示される可能性のあることを明らかにした。

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Japan News Feature

世界最速をめざす日本の次世代スーパーコンピュータ。3年後の一部稼動に向けて神戸市で建設が始まった。ライフサイエンスへの応用を大きな挑戦の1つとして議論が重ねられているが、医学・生物学と計算物理学の融合への壁は高い。最適な使い方を模索する研究者たちの姿を報告する。

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News

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Snapshot

ヒトの卵巣から卵子が出てくる瞬間をカメラが捕らえた。この写真は、ブリュッセルのルーヴァン・カトリック大学の外科医Jacques Donnezが45歳の女性の子宮摘出手術中に偶然撮影した連続写真の1枚であり、排卵の過程をこれまでで最も鮮明に映し出している。

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英語でNature

北京オリンピックや高校野球など、スポーツ界ではこの夏も、さまざまなライバル対決が繰り広げられるでしょう。 今回は、ライバルを欺くためにちょっとずるい戦法を使っているかもしれない、ワオキツネザルについての記事を取り上げます。

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