目次

Volume 5 Number 52008年5月号

Editorial

 宇宙的楽観主義者を偲ぶ

作家アーサー・C・クラーク(1917-2008)が未来の技術を見通す目の確かさは、敬服すべきものだった。我々は、彼の偉大なる楽観主義を大切に受け継いでいかなければならない。

News

 太陽系が最初に呼吸したガス

科学者は、太陽系が誕生した当時の酸素同位体組成を測定することに成功した。この発見により、NASAの太陽探査機「ジェネシス」に与えられた最も重要な科学的使命が達成されたことになる。ちなみにこの探査機は、2004年に宇宙から帰還した際に、減速用のパラシュートが開かずにユタ州の砂漠に激突した。

News Features

 マラリアワクチン完成に向けて

数十年の研究を経てようやく、先駆けとなるマラリアワクチンの臨床試験が最終段階に到達しそうである。マラリアとの闘いを取り上げたこの特集記事では、完璧にはほど遠いが、新しい方向性を示して何千人もの人命を救う可能性のあるワクチンについて、Brendan Maherが取材報告する。

 永久飛行の夢

燃料を使わずに永久に飛行する夢を抱いたパイロットは、太陽エネルギーを利用することを思いついた。太陽電池飛行機で夜通し飛行し続け、さらには世界を一周しようという計画について、Vicki Cleave記者が取材した。

Japanese Author

 遺伝子の転写反応を区切る壁は意外なタンパク質(白髭 克彦)

ヒトゲノムに含まれる2〜3万個もの遺伝子が秩序立てて転写されるために、染色体上にはインシュレーターとよばれる区切りが存在すると考えられている。この区切りの実体がコヒーシンというタンパク質であるらしいことが突き止められた。東京工業大学大学院の白髭克彦教授が、オーストリアの研究グループと共同で発見したもので、Nature 2月14日号に発表された。白髭教授に研究の経緯や意義などについて話を聞いた。

News & Views

 光を浴びて恋の季節が始まる

動物は、体内の概日時計が刻む定常的周期と日長変化を比べることによって、季節を感知する。分子レベルでは、光シグナルがきっかけとなって、脳内で協同的に遺伝子発現が起こる。

 画像を更新できるホログラフィック3Dディスプレイ

ホログラフィー技術を用いて静的な3次元画像を作るのは容易であるが、動画を作るのは非常に困難である。このほど、特別に設計されたポリマーを使った、手のひらサイズのホログラフィック3Dディスプレイが開発された。このディスプレイでは画像を更新することができ、動画ホログラフィーへの突破口を開く可能性がある。

Nature Highlights

 ハイライト

Japan News Feature

 メダカに集まる熱い視線 — 日本が誇るバイオリソースで、何が、どう研究されているのか

古来より日本人に親しまれているメダカ。生物学の分野でも日本では伝統的にメダカが用いられ、これまでに発生や遺伝学などに関する多くの知見が蓄積されてきた。さらに最近、日本独自のチームが全ゲノムの完全解読を終えたことで、メダカがモデル生物として国際的に活躍する場が広がっている。

News

 雑草が都会で生き抜くための進化

都会の植物は、自分が育ったごく狭い地面に種子を落としやすいように進化した。

 世界中で見つかった「雨をつくる」細菌

ある種の微生物はしばしば雲に乗って旅をしている。

英語でnature

 恒星の大爆発が目撃された

今回は、75億光年の彼方で起きた大爆発が観測されたことを報じた記事を紹介します。この爆発の残光は桁外れに明るく、肉眼でも確認できたほどです。いかに天文学関係者を騒然とさせたのかを、読みとってみましょう。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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