目次

Volume 5 Number 112008年11月号

News Features

 「標準模型」を打倒せよ

素粒子物理学の「標準模型」は、腹立たしいほどの成功を収めている。大型ハドロン衝突型加速器(LHC)は、この標準模型を打倒するきっかけとなる現象を見つけ出そうとする最新の試みであるが、唯一の試みではない。LHCがフルパワーで運転し始める前に、こうした現象を発見しようとしのぎを削るライバルたちの挑戦をGeoff Brumfiel記者が報告する。

 二酸化炭素排出ゼロの発電所 - PART2

現在、全世界では発電により、毎年10ギガトン以上の二酸化炭素を排出している。既に我々は、二酸化炭素を排出しない発電技術を手にしている。こうした発電を広く安価に利用できるようにするためには、発電規模の拡大、送電システムや送電網の開発・改良など、多くの課題がある。しかし、年々深刻化する気候変動を阻止するには、こうし課題を乗り越え、二酸化炭素を排出しない発電へシフトしなければならない。Natureのニュースチームは、最も現実的な二酸化炭素排出ゼロのエネルギー源について、さまざまな側面から検証をした。今月号では、前月号(水力、バイオマス、風力、地熱)に続き、原子力、太陽エネルギー、海洋エネルギーについて述べる。

Japanese Author

 日本の米、起源は中国ではなく東南アジアにあった!(井澤 毅)

日本人の主食として欠かせない米。私たちはふっくらと丸みを帯び、モチモチした食感のジャポニカ米を好むが、その起源は約1万年前の中国の長江流域にあるとされてきた。ところが今回、(独)農業生物資源研究所の井澤毅主任研究員らのグループが、ある遺伝子の解析を行うことで、ジャポニカ米の起源が中国ではなく、実は東南アジアにあったことを示唆する結果をNature Genetics 8月号に発表した。

News & Views

 シート状の対流が作る地球ダイナモ

地球のコアをコンピュータ上でモデル化しようとする取り組みが始まってから10年になる。研究者たちは、地球磁場が生成する仕組みはわかっていると思っていたが、より現実に近いシミュレーションが可能になった今、その自信をぐらつかせる結果が報告されている。

Nature Highlights

 ハイライト

News

 まばゆいクラゲ! これがノーベル化学賞

緑色蛍光タンパク質が科学界最高の勲章を獲得した。

 ウイルスの発見にノーベル医学生理学賞

HIVとヒトパピローマウイルスの研究は、医療にすでに恩恵をもたらしている。

 「対称性の破れ」にノーベル物理学賞

素粒子物理学の理論研究により、日本生まれの科学者3人が共同受賞。

Snapshot

 アリえない形態の祖先

この淡黄色の目のない奇怪な生物は、生物学者E. O. Wilsonをして「火星からきたアリ」といわしめた。ブラジルのアマゾン川流域に生息するMartialis heurekaは、アリの進化の初期にその系統樹から分岐した新しい亜科の創始者である。

US Election Special

 米大統領候補にNatureが問う

Natureが先ごろ、2人の米大統領候補に18の科学関連の質問に対して書面での回答を求めたところ、バラック・オバマ氏からの快諾を得た。しかし、ジョン・マケイン氏の陣営からは拒否された。ここでは、10の質問に対するオバマ氏の回答を掲載する。残りの質問(バイオセキュリティー、核兵器研究施設、国際プロジェクトに対する米国の参加などをテーマとする)についての回答は、www.nature.com/uselectionで公開されている。なお、この記事では、各質問のテーマに関するマケイン氏の別の機会での発言を、できるかぎり付記した。

英語でnature

 クマムシは宇宙服を着なくても大丈夫

もぞもぞ、のっそりと歩く小さな生物クマムシ。その姿からは想像できないほど高いサバイバル能力をもち、これまでもメディアを通じて、過酷な環境に耐えるようすが紹介されてきました。今回は、クマムシが宇宙空間にさらされても耐え抜いたというニュースを読んでみましょう。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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