目次

Volume 2 Number 42005年4月号

Editorials

 政治と現実

日本の政治家は、科学的不確実性を正面から受け止める必要がある。北朝鮮との外交戦では、外交手段を駆使すべきであって、科学的公正を損なってはならない。

 「ニセ薬」商人を野放しにするな

開発途上国全体に深刻な問題が存在する。市場に偽造薬品が出まわり、本物との区別ができないのだ。援助国、当事国の政府、製薬業界による対応が求められている。

News Features

 春は宇宙に帆を上げる

大きな夢と低予算があいまって、向こう見ずだがわくわくするような計画が生まれた。太陽光を帆に受けて宇宙を帆走する「ソーラーセイル」を実現する計画だ。このソーラーセイルのパイオニアであるLou Friedmanは間もなく、各国宇宙機関に先んじて宇宙機「コスモス1」を打ち上げ、宇宙空間に大きな帆を広げようとしている。TonyReichhardtが報告する。

 ホエールフォールに群がる生き物たち

海底に横たわるクジラの死骸には、脂質を多く含んだ骨がある。これが、海底生物にとって濡れ手に粟なのだ。ここに展開されるユニークな生態系を調べる研究者たちは、悪臭などの悪条件をものともせず、思い切った方法を使う。そんな研究者たちをAmanda Haagが追った。

 壁を飛び越えるタンパク質

あらゆる細胞を包む脂質膜のなかで動きまわるタンパク質の様子はどんな具合なのかは長く議論が絶えなかった。だがついに、ある日本人研究者が超高速度カメラを用いて、このタンパク質の「ダンス」をかつてないほど詳細に撮影することに成功した。それでも論争の決着がつくのはまだ先のようだ。Alison Abbottが報告する。

News & Views

 最近まで活動的だったことを示す火星の画像

火星探査機マーズ・エクスプレスに搭載された高解像度ステレオカメラによって撮影された画像から、火星の表面は水や溶岩や氷の流れによって、わずか数百万年前に形成されたことがわかった。

 設計通りに遺伝子交換

細菌から植物への遺伝子導入が可能なのは、アグロバクテリウム属の細菌に限られると考えられてきた。ところが、アグロバクテリウム以外の細菌属にも界を越えた遺伝的交換が可能な種が存在するようだ。

Brief Communication

 人工エナメル質で迅速に歯を治療

歯を削らなくても初期虫歯をなおすことができる?

nature jobs & events | 研究者訪問

 月や太陽の引力が作り出す地球潮汐と地震の発生との関連を調べ、将来的な地震予知を目指す

「地震が新月のときに起こる」「潮が引いたときに地震が起こりやすい」 ……。昔から地震の発生と月との関係は語られてきたが、真実は明らかになってこなかった。今、科学の時代にその神秘の扉が少しずつ開き始めている。

News

 拉致をめぐる日朝間の対立で燃え上がるDNA 論争

火葬された遺骨は、1977年に拉致された日本人少女の運命を語らない。

 母乳から検出された高レベルの過塩素酸塩

ロケット打上げによる環境汚染に関する議論が高まっている。

 Vioxx の懸念がせきたてるユーザーフィー評価の必要性

米国食品医薬品局(FDA)はその資金源ゆえに揺るがされているが、事態は一般に考えられているのとは異なると専門家は話す。

 心が傷つくと健康によくない

情緒的ストレスが特異なタイプの心臓病を引き起こしている。

 人間は川や風雨よりも地形を変えている

人間が行う農業や掘削が地形におよぼす影響は、川や氷河がおよぼす影響よりもずっと大きい。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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