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父親の食生活が息子の代謝に影響する
ミトコンドリアのDNAは、父親からは受け継がれない。しかし、父親の食生活やミトコンドリアの質を感知するミトコンドリアRNAは精子から卵に受け渡され、子の代謝に影響を及ぼすことが分かった。
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細胞は染色体数の変化にどのように対処するのか
染色体が失われたり、過剰になったりすると、遺伝子発現に大きな変化が生じ、細胞内のタンパク質量の微妙なバランスが崩れる。これに対処するため、染色体数が正常でない酵母は、過剰なタンパク質を分解してバランスを回復していることが明らかになった。
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ペプチドと水でできた自己修復ガラス
単純なペプチドが、水と無秩序に相互作用することで、接着剤にもなる透明な自己修復ガラスを形成することが見いだされた。今回の知見は、従来のガラスの持続可能な代替品開発への道筋を示している。
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捕らえられたプロメチウム
まれな放射性元素である61番元素プロメチウムの化学は、その希少性と取り扱いの難しさから、長く謎に包まれてきた。今回、プロメチウムの錯体が合成されたことで、この知識のギャップが埋められた。
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抗肥満薬が食欲をつかさどる神経回路を再配線する
2つの機能を併せ持つ抗肥満薬が、食欲と報酬をつかさどる神経回路に作用する。この薬は、現在使われている抗肥満薬よりも強い効果が長く続くことが証明されるかもしれない。
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DNA変異がなくても腫瘍は形成される
一過性で可逆的な遺伝子サイレンシング機構の抑制により腫瘍が不可逆的に形成され得ることが、ショウジョウバエにおいて示された。この結果は、がんが生じるのはDNAの永続的な変化によってのみだという考えに疑問を呈している。
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ニューロンの炎症が記憶を持続させる
マウスにおいて、記憶を形成する際には、自然免疫系の機構に関与するニューロン集団が必要であることが分かった。意外なことに、炎症性シグナル伝達が長期記憶につながる可能性がある。
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リソソームの分裂因子に熱視線
細胞小器官のリソソームは、積み荷分子を運ぶ小胞と融合して積み荷分子を分解するが、絶えず小胞との融合をしながらも、そのサイズを維持する仕組みは分かっていなかった。今回、リソソームの分裂を助ける因子が発見された。
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持続可能な森林管理は野生動物を救う
既に伐採の進んでいる熱帯林が森林管理協議会(FSC)の認証を得ることは保全にとって有益なのか。今回、アフリカで行われたFSCの認証林と非認証林の比較調査によって、こうした認証制度が熱帯林の生物多様性の保全に役立つことが示された。
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電池の性能を飛躍的に向上させる溶媒のトリック
サイズの小さな溶媒分子が、リチウムイオン電池の電解液中でこれまで知られていなかったイオン輸送機構を可能にし、充電の高速化と低温での性能向上を同時に実現できることが見いだされた。
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鯨類のデータで探る閉経の進化
一部のハクジラ類にはヒトと同様に閉経が見られるが、その理由は何なのか。今回、鯨類の生活史に関するデータの比較解析によって、閉経の進化の謎を解明するのに役立つ可能性のある手掛かりが得られた。
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喫煙が免疫系に及ぼす持続的な影響
喫煙は、特定の免疫応答に年齢や遺伝学的性質と同程度の影響を及ぼし得ることが、ヒト細胞における研究から分かった。さらに禁煙後も、免疫系に長く持続的な変化を引き起こす可能性が指摘された。
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接触者追跡アプリで感染リスクを予測
スマートフォンの接触者追跡アプリが算出したCOVID-19感染リスクスコアから、後日SARS-CoV-2の検査で陽性となる確率を予測できる。こうしたアプリは将来のパンデミック対策で有用なツールとなるだろう。
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柔軟な半導体繊維がかなえる情報化時代の織物
繊維に半導体デバイスを埋め込む巧妙な技術によって、長さ数百メートルに及ぶ欠陥のない糸が作製された。こうした糸で織り上げられた織物から、将来のウエアラブル電子デバイスが見えてくる。
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ヒトは「動くDNA断片」によって尾を失った?
ヒトと類人猿は、他の霊長類と異なり尾を持たない。新たな遺伝学研究で、尾の発生に重要な遺伝子への短いDNA配列の挿入が、ヒトの祖先における尾の喪失につながった可能性が示された。
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つわりは胎児が放出するホルモンと関係する
胎児が産生するホルモンに対する妊婦の感受性が、妊娠時の重篤な吐き気やおう吐のリスクの原因となっているかもしれない。この知見によって、妊娠悪阻による衰弱性症状の治療戦略開発に光明が差す可能性がある。
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赤泥から鉄を抽出する
アルミニウムの製造過程では有害廃棄物の「赤泥」が毎年大量に排出されている。今回、こうした赤泥を製鋼用の鉄の供給源にすることのできる、持続可能と考えられる処理プロセスが開発された。
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新たな抗生物質で耐性菌を狙い撃ち
アシネトバクター属細菌Acinetobacter baumanniiの薬剤耐性株によって引き起こされる感染症は、臨床での治療が難しかった。今回、これらの細菌に対処できる可能性のある新しいクラスの抗生物質が特定された。