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CRISPRiスクリーニング、標的・ライブラリー分析、および機械学習を用いて開発された効率的なC•GからG•Cへの塩基エディター

Nature Biotechnology 39, 11 doi: 10.1038/s41587-021-00938-z

プログラム可能なC•GからG•Cへの塩基エディター(CGBE)には科学と治療の面で大きな可能性があるが、その編集結果は予測困難となっており、編集効率と純度が低いことが多い。本論文では、機械学習モデルと組み合わせることでC•GからG•Cへの効率的で高純度な塩基編集を可能にする、一連の改変CGBEを紹介する。DNA修復遺伝子を標的とするCRISPR干渉(CRISPRi)スクリーニングを行うと、C•GからG•Cへの編集結果に影響を与える要因が特定され、この知見を用いてさまざまな編集プロファイルを有するCGBEを作製した。哺乳類細胞でゲノムに組み込まれている標的部位1万638か所のライブラリーを用いて有望な10種類のCGBEの特性を評価し、これらのデータを用いて編集結果の純度と収量を正確に予測する機械学習モデルを訓練した(R = 0.90)。これらのCGBE群により、546の疾患関連のトランスバージョン一塩基バリアント(SNV)を、90%以上(平均96%)の精度と最高70%(平均14%)の効率で野生型コード配列に修正することができた。CGBEと単一ガイドRNAの最適な組み合わせをコンピューターで予測することにより、どの単一のCGBEバリアントを用いた場合と比較しても4倍を超える標的部位での高純度なトランスバージョン塩基編集が可能となった。

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