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明るい生分解性ポリマーナノ粒子による分子残光画像化法

Nature Biotechnology 35, 11 doi: 10.1038/nbt.3987

励起の終了後も長時間発光し続ける残光性の光学材料は、組織の自己蛍光が排除されるため、超高感度のin vivo画像化用に期待されている。しかし、残光画像化法は、輝度が比較的低く近赤外線(NIR)放出の短い無機ナノ粒子に依存するという制約がある。本論文では、化学欠陥を介して光子エネルギーを蓄え、半減期が約6分と長いNIR残光ルミネセンスを780 nmで発する直径40 nmに満たない半導体ポリマーナノ粒子(SPN)を紹介する。SPNのin vivo残光強度は無機残光材料の100倍以上高く、そのシグナルはマウス生体を通して検出可能である。マウス生体の高コントラストのリンパ節・腫瘍画像化法は、NIR蛍光画像化法との比較で最大127倍高いシグナル・バックグラウンド比で実証された。さらに、生体チオールの存在下でのみ活性化される残光プローブを開発し、マウス生体で薬物誘発性肝毒性の早期検出を行った。

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