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Nature Cancer に掲載された一次研究論文(Articles および Letters)について、その概要を日本語で紹介しています。

Article: L1CAMは大腸がんにおける転移開始細胞の再生関連起源を特徴付ける

L1CAM defines the regenerative origin of metastasis-initiating cells in colorectal cancer

doi:10.1038/s43018-019-0006-x

L1CAM陽性の細胞集団によって、上皮完全性の喪失後に腸組織の再生が促され、大腸がんでの転移開始と化学療法抵抗性が仲介されることが明らかになった。

Article: 膵管腺がんにおける転写不均一性と扁平上皮特性を一元化するパラダイム

A unifying paradigm for transcriptional heterogeneity and squamous features in pancreatic ductal adenocarcinoma

doi:10.1038/s43018-019-0010-1

C Iacobuzio-Donahueたちは、トランスクリプトーム、組織学、変異データを用いて、膵管腺がん(PDAC)の扁平上皮の特性を解析し、PDACの不均一性と進化に関する理解をさらに深めた。

Article: 短期間の飢餓はIGF-1レベルを低下させ、肺腫瘍をPD-1免疫チェックポイント阻害に対して感受性にする

Short-term starvation reduces IGF-1 levels to sensitize lung tumors to PD-1 immune checkpoint blockade

doi:10.1038/s43018-019-0007-9

短期間の飢餓には抗PD-1阻害との相乗作用があり、肺腫瘍の増殖と転移を低下させることを、D Ajonaたちが報告している。この抗腫瘍効果は、血漿中のIGF-1レベルと腫瘍細胞上のIGF-1Rの減少を介して起こる。

Article: 多様なゲノム特性は非小細胞性肺がんでの免疫チェックポイント阻害の転帰を予測する

Multimodal genomic features predict outcome of immune checkpoint blockade in non-small-cell lung cancer

doi:10.1038/s43018-019-0008-8

V Anagnostouたちは、免疫チェックポイント阻害に対する改良された奏効予測因子について示している。この因子は、腫瘍純度を補正するための腫瘍変異量の推定、RTKゲノム変異、喫煙に関連した変異シグネチャー、HLAの状態を統合したものである。

Article: アフリカ系アメリカ人ではヨーロッパ系アメリカ人に比べて腫瘍における相同組換え欠損が多い

Higher prevalence of homologous recombination deficiency in tumors from African Americans versus European Americans

doi:10.1038/s43018-019-0009-7

B Ryanたちは、アフリカ系アメリカ人とヨーロッパ系アメリカ人の腫瘍のゲノム特性を解析し、相同組換えの欠損がアフリカ系アメリカ人でより多く見られることを見出した。

Article: PAK4の阻害はPD-1遮断免疫療法を改善する

PAK4 inhibition improves PD-1 blockade immunotherapy

doi:10.1038/s43018-019-0003-0

A Ribasたちは、PAK4を阻害すると、Wnt経路活性が低下してT細胞の腫瘍浸潤が増加するために、抗PD-1免疫療法への応答が改善されることを報告している。

Analysis: ユビキチンタンパク質分解系の変化の体系的解析から、この系ががんのドライバー変異に関与することが明らかになった

Systematic analysis of alterations in the ubiquitin proteolysis system reveals its contribution to driver mutations in cancer

doi:10.1038/s43018-019-0001-2

F Martínez-Jiménezたちは、ユビキチン–プロテアソーム系の破壊が、がんにどのように影響を及ぼすかを報告している。ドライバー変異の10%以上が、E3リガーゼ群やそれらの標的をはじめとした、ユビキチンを介するタンパク質分解に関連した遺伝子の変化を含むと、彼らは推定している。

Article: 三重特異性抗体はT細胞受容体を共刺激して腫瘍指向性T細胞の治療奏効性を高める

Trispecific antibodies enhance the therapeutic efficacy of tumor-directed T cells through T cell receptor co-stimulation

doi:10.1038/s43018-019-0004-z

CD38、CD3およびCD28を認識し、T細胞の活性化と共シグナル伝達を誘導する三重特異性抗体を、L Wuたちが開発した。彼らはマウスや非ヒト霊長類において、これらの抗体は複数の標的へ関与することで、腫瘍細胞に対する強化された殺傷力を持つことを示している。

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