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胎盤発生:ヒト胎盤の合胞体栄養膜の単一核マルチオミクスプロファイリングによる妊娠中の細胞軌跡の同定

Nature Genetics 56, 2 doi: 10.1038/s41588-023-01647-w

ヒトの胎盤は妊娠を確実に成功させる上で極めて重要な役割を担っており、胎盤の機能の多くを担っているのは多核体である合胞体栄養膜(STB)である。胎盤の細胞の組成や機能についての知見は増えてきているものの、STBに含まれる数十億個の核が持つ不均一性についての研究は十分には行われていない。本研究では、妊娠初期と後期のヒト胎盤に対して、単一核RNA塩基配列決定と単一核ATAC塩基配列決定を統合した解析を行った。その知見から、STB核の動的な不均一性と発生軌跡、およびヒト栄養膜幹細胞(hTSC)由来STBとの対応が明らかになった。我々はまた、それらの遺伝子調節ネットワークを通じて、STB核の多様な系譜に関連する転写因子を特定し、hTSCと栄養膜オルガノイド由来STBにおいて、それらの機能を実験的に確認した。まとめると、我々のデータは、ヒトSTBの不均一性に関する知見を提供するものであり、関連する妊娠合併症を解明するための貴重な研究資源となる。

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